受け入れの間 [The Cabinet de réception]

ギュスターヴ・モローの小さな書斎
1895年、ギュスターヴ・モローは、建築家アルベール・ラフォンに、大規模な改築工事を依頼します。彼は自宅を、「小さな美術館」にすることを考えます。それは、3階と4階に2つの大きなアトリエを作り、2階に新たに2つの部屋を作る工事でした。このようにして、ギャラリーと小さな仕事場が新たに加わります。1896年からこの新しい部屋を使用し始めた彼は、そこで最後の2年間、大切なゲストを受け入れます。珍しい品が集められたこの現代的な小部屋には、貴重な本やオブジェ、受け継いだ奇異なオブジェやモローが一生をかけて集めたオブジェが展示されています。

真鍮の扉が付いたガラスケースには、父ルイ・モローが所有していたアンティークの素晴らしいコレクションが展示されています。主にイタリア産のもので占められる陶器の中には、紀元前5世紀や4世紀のものがあり、アプリア王女の墓から発見された2つのクラテールのような特徴を有しています。これらの古いオブジェに加え、有名な彫刻を基にした石膏やブロンズのレプリカやインタリオの複製があり、画家は構図のためにそれらを頻繁に使用しています。

図書室には、建築家であった父が集めた16世紀や17世紀で最も有名な建築理論本(ウィトルウィウス、セルリオ、フィリベール・ドロルム、ヴィニョールなど)が集められています。また、画家の重要なインスピレーションの源となった、イラスト入りの2つ折りの本や、1836年に出版されたフラックスマンの美しい作品などが展示されています。

Vue du Cabinet de Réception de Gustave Moreau

 

美術館の中の真の美術館

しかし、このサロンの最も驚くべき側面は、記憶の場としての役割だと言えるでしょう。ギュスターヴ・モローはここを3次元のアルバムのように使用し、ルーブル美術館やイタリア旅行中に制作した、過去の偉大な芸術家たちに関する最も素晴らしい研究を展示したいと考えたのです。以降、ローマのアカデミア・ディ・サン・ルカでラファエロの「プット(Putto)」を基にモローが制作し、イギリス貴族の申し出にも関わらず売却を拒否した模写を楽しむことができるようになったのです。複製の中には、フィレンツェ滞在中に制作した、ヴェロッキオの「キリストの洗礼(Le Baptême du Christ)」の中でレオナルド・ダヴィンチが描いた美しい天使の素晴らしいレプリカや、ヴェネチアで制作したカルパッチョの「聖ウルスラ伝(L'Histoire de sainte Ursule)」と「聖ゲオルギウスの物語(La Légende de saint Georges)」の模写が含まれています。ナポリに保存されているポンペイの絵画を基に制作した油絵と水彩画の習作は、モローが古代に関心を持っていたことを改めて示しています。また、ローマとその周辺の環境は、モローの風景画家や水彩画家としての素晴らしい才能を突如として明らかにしました。イタリアへのオマージュの中で例外となるのは、ヴァン・ダイクによる「シャルル・カン」とベラスケスの「馬上のフェリペ4世」の2つの肖像画の模写でしょう。この小部屋に展示されている作品の中で、モローの署名が入っていない唯一の作品は、フラマン人画家ヤン・フェイトの17世紀の美しい静物画です。これは、モローが自作の「デリラ(Dalila)」と交換で、画商テッスから手に入れたものです。1863年にルーヴル美術館で制作した複数の模写からは、ギュスターヴ・モローが引き続きイタリア絵画に関心を寄せていたことがうかがえます。ロレンツォ・ディ・クレディの「受胎告知(Annonciation)」を基にした小さなレプリカを含むこれらの習作もまた、歴史的な価値を有しています。これらの作品からは、カンパーナコレクションからルーヴル美術館に加えられた作品の、地方の美術館に散らばる前の状態をうかがい知ることができます。

受け入れの間で展示されている絵画の展示方法は、モロー自身で決めたものであり、それもまた慎重に復元されています。この間を訪れる人々は、ロベール・ド・モンテスキューが記した通りの雰囲気を味わうことができるでしょう。「自身のオリジナリティをよく認識していたギュスターヴ・モローは、インスピレーションあふれる尊敬すべき天才的な剽窃家としての真価を発揮したいと考えていたのです。その友人、訪問者、そして優遇された人々は、その栄光たる名前が美しく魅力的なレプリカの下に誇り高く、そして控え目に記されている受け入れの間の装飾を思い出すでしょう。その若い頃の制作活動をイタリアで目にし、親交を結んだドガ氏は、私に称賛の言葉しか述べません」(「いとも麗しき殿下(Altesses sérénissimes)」、1907年)。この小部屋の本来の様子は、美術館開館100周年を迎えた2003年に復元されました。

Vue du Cabinet de Réception de Gustave Moreau